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九份の歴史と絶景を体感!女子旅で巡る1日充実モデルコース

九份の歴史と絶景を体感!女子旅で巡る1日充実モデルコース

 こんにちは!台湾人の林です。今回は、台湾の北部にあるノスタルジックな観光地「九份(きゅうふん)」を1日で満喫できるモデルコースをご紹介します。九份は、レトロな街並みや美しい山々、海の風景が楽しめる場所で、特に映画『千と千尋の神隠し』の舞台となったのではないか?と話題になったこともりあり、日本人にとっても人気のスポットです。あっ、実際には九份が千と千尋の神隠しの舞台となったという事実はありません。
 狭い路地や石畳、そして赤い提灯が灯る夕暮れの街並みは、まるで映画の中にいるような幻想的な空間。今回は、台北からのアクセス方法や1日の流れ、おすすめの観光スポットやグルメ、そして女性が気をつけたいポイントまで、詳しく紹介していきます!九份でのんびりと過ごしながら、台湾の歴史や風景を堪能してみませんか?

九份ってどんな場所?

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 九份は、台湾北部の新北市に位置する小さな山間の町です。かつては金鉱の町として栄えた九份ですが、現在ではそのノスタルジックな風景や文化、また「二・二八事件」を題材にした映画「悲情城市」のロケ地として注目され、人気の観光地となりました。狭い路地や石畳の坂道が特徴で、レトロなカフェやお土産店が並ぶ老街は迷路の様で、リピーターでも新しい発見ができる場所です。

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 この街の魅力は、山と海を望む絶景、そして歴史と文化を感じる街並みです。九份は台湾独特の風情が残る場所でありながら、映画の世界にいるかのような幻想的な体験ができるのが大きな魅力です。今回は、この九份を1日で巡るモデルコースをご紹介します!

九份観光モデルコース

朝:台北から瑞芳駅・九份へ移動

08:00 台北駅出発

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 台北から九份へは、まず台鉄(台湾鉄道)を使って台北駅から瑞芳駅まで移動します。「九份駅」はありませんのでご注意ください。台北駅から瑞芳駅へは「区間車」「区間快」「自強号」いずれでもアクセスできますが、今回は区間快に乗っていきます。瑞芳駅までの所要時間は約45分です。瑞芳駅は九份観光の玄関口となる駅で、ここからバスに乗り換えて九份へ向かいます。

所要時間:約45分、運賃:約50元

関連ページ:台湾人だけど初めての九份(笑)電車で九份に行ってきました-九份×交通|もっと台湾

09:00 瑞芳駅到着

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 瑞芳駅に到着したら、バス停「瑞芳火車站(區民廣場)」から1062番・965番・788番のバスに乗車し、約13分で九份に到着します。バスは九份老街(基山街)の入口付近まで連れて行ってくれるので、到着後すぐに観光を開始できます。バスは週末や祝日には混雑することもあるため、少し早めの時間に出発するのがおすすめです。

所要時間:約13分、運賃:約15元

昼:九份老街散策&食べ歩き

10:00~14:00 九份老街(基山街)散策&グルメやスーツ食べ歩き

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 バス停「九份老街」から九份老街(基山街)入口までは徒歩約1分。途中左手にレトロな雰囲気のファミリーマート(全家)があります。

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 このファミリーマートではポストカード等の九份グッズが販売されています。

関連ページ:九份のお土産も買える!レトロな雰囲気の「ファミリーマート 九份觀景店」|もっと台湾

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 九份老街(基山街)散策スタート!石畳の路地にはレトロなカフェや雑貨屋、お土産店が並び、歩くだけでもワクワクします。九份独特の風景を楽しみながら、ゆっくり歩いてお気に入りのお店を探してみましょう。

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 九份でグルメやスイーツを食べ歩きます。まず食べたのはこちら!「阿珠雪在焼」のパクチー入りアイスクレープ。クレープ生地の上に粉末状にすったピーナッツ入りの飴、アイス、そしてパクチーをのせます。パクチーが苦手なら「不用香菜(ブーヤオシァンツァイ)」と言いましょう。パクチーは要らないという意味です。スタッフの方は親切で、この写真の様に包む前の様子を撮影させてくれました!

関連ページ:九份で食べる!パクチー入りアイスクレープ「阿珠雪在焼」|もっと台湾

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 次に訪れたのは「張記九份傳統魚丸」。週末には行列ができるこもあります。取材時は運良く空いていました。注文したのはこちら。綜合魚丸湯(55元)と魯肉飯(40元)。魚丸湯は魚のつみれスープで台湾では定番の料理です。綜合魚丸湯は魚のつみれの他に、いかのつみれ、肉餡入りのつみれが入っています。ダシが利いたアツアツスープで、セロリがアクセントです。魯肉飯は優しい味付け。九份という超人気観光地としては、割とリーズナブルな価格です。

関連ページ:行列必至!「張記九份傳統魚丸」の魚のつみれスープを実食|もっと台湾

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 こちらも人気店「金枝紅糟肉圓」。美味しい肉圓を食べられます。日本では見ない料理ですよね?上にのっているのはパクチー。生地は見た目通り、プルプルでモチモチです。中には豚肉がぎっしり詰まっています。価格は60元。

関連ページ:モチモチ食感!九份で食べる「金枝紅糟肉圓」の肉圓|もっと台湾

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 グルメやスイーツだけでなく、お土産屋さんにも訪問しました。ここは「金石工坊九份招財貓本舖」。可愛い招き猫のお店。置物からキーホルダーまで種類は様々。

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 レトロな雰囲気の駄菓子屋さん。台湾の駄菓子は日本に似たものが多く、日本人の方も懐かしい雰囲気を味わえます!

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 ここは「艾妮礦工餅舖」。店先には猫の体や顔、手の形をしたパイナップルケーキが並んでいます。味はパイナップルの他に、ブルーベリーとクランベリーがあります。パイナップルケーキは台湾定番のお土産ですが、こんな可愛いパイナップルケーキ、他ではなかなか見ないですよね。お土産にいかがですか?

関連ページ:ねこの形のパイナップルケーキにメロメロ!九份の「艾妮礦工餅舖」|もっと台湾

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 基山街の老舗店「 阿蘭草仔粿」の絶品スイーツ。丸っこいのが「草仔粿」。長いのが「芋粿」。価格はそれぞれ15元。芋粿はタロイモの餅で、粘り気のある食感がやみつきになります!

関連ページ:「阿蘭草仔粿」で九份伝統のスイーツを召し上がれ♪切り干し大根が入った草仔粿が美味しい|もっと台湾

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 「基山街」と「豎崎路」が交差する場所があり、ここを豎崎路側へ下るとあの有名な阿妹茶樓があります。逆に、豎崎路を登っていくとたどり着くのが阿柑姨芋圓です。芋圓は冷たいのか温かいのから選べます。今回は冷たいのにしました。さらにトッピングとして紅豆(あずき)と緑豆、大豆を加えた「総合冰(55元)」を注文しましたよ!見て下さい、この光沢のある芋圓。芋の甘みもしっかり感じられ食感はモチモチ。豆も3種類入っているので一口で様々な味が楽しめます!下には氷が敷かれています。

関連ページ:九份で人気のモチモチスイーツ店「阿柑姨芋圓」|もっと台湾

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 芋圓を食べたら豎崎路を下っていきます。阿妹茶樓が右手に見えてきますが、阿妹茶樓は後ほど立ち寄ることにしてもう少し下り「昇平戲院」へ向かいます。

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 昇平戲院は、九份が金の採掘で賑わっていた1934年に誕生し、当時は最新の設備を備えた娯楽施設でした。1960年代まで映画や台湾オペラが毎日のように上演されていましたが、1971年に金鉱が閉山されると九份の人口も減少し、1986年には劇場も閉館。長らく放置されていましたが、2011年にリニューアルオープンし、現在は観光スポットとして生まれ変わりました。館内には昔の映写機や映画ポスターが展示されていて、九份の黄金時代を彷彿とさせます。また、映画「悲情城市」の撮影がきっかけで九份が再び注目を集め、今では観光地としても有名な場所に!午前中は九份の歴史を紹介するドキュメンタリーが上映され、午後は懐かしい映画が楽しめるんですよ。しかも、入場料は無料!

午後:カフェでひと休み&絶景スポット

14:00 お茶屋さんでリラックス

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 歩き疲れたら、お茶屋さんでリラックスしましょう。「阿妹茶樓」は、映画の世界のような美しい風景とともに台湾茶を楽しむことができる場所です景色を眺めながらお茶を飲みたかったので屋外席を選びました。ですがこの日は残念ながら悪天候で景色が見えませんでした^^;天気は良くないですが、初めて訪れる阿妹茶樓の雰囲気にワクワク!今回選んだのは金萱茶というお茶です。価格は500元。作り方が分からなくても大丈夫。最初は店員さんがお茶を入れてくれます。金萱茶はミルクのような独特の香りであっさりとした味わいです。何杯も飲めてしまいます。

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 デザートも注文しました。プルプルのゼリー。サクランボがのっていて可愛い。初めての阿妹茶樓、満喫できました。

関連ページ:千と千尋の神隠しの世界!?九份を代表する茶屋「阿妹茶樓」|もっと台湾

15:00 観光スポットや絶景を堪能

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 阿妹茶樓でお茶を飲みながらゆっくりと休憩した後は、再び基山街へ。「九份茶坊」は歴史的建築に認定された木造家屋をリノベーションしたお茶屋さん。店内に入った瞬間、お茶の良い香りが感じられます。ここではオリジナルデザインの陶器やお茶が購入出来るほか、陶器の展示スペースを見学できます♪

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 基山街を突き当たりまで進むと、突如目の前に景色が広がる絶景スポットがあるんです!

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 九份の山々と街、そして海を望めます。

関連ページ:九份基山街の突き当たりにある絶景スポット!|もっと台湾

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 金山岩は台湾の日本時代、1917年から続く歴史あるお寺です。九份の旅の安全を願いました。みなさんは何を願いますか?

関連ページ:九份の基山街沿いにある眺望が美しいお寺「金山岩」|もっと台湾

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 基山街を降りた先にある「五番坑道紀念公園」。ここはかつて採掘で使われていた五番坑。今は入口が塞がれていますが、外から中を覗くことができます。中を覗くと、長いトンネルの様になっています。ひんやりとした空気が漂う、独特な場所です。かつてここで、鉱山を掘り進む人達の姿が思い浮かびます。

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 基山街を降りると輕便路に交わります。輕便路を進むとたどり着くのがこちらのトンネル「磅坑口」。

夕方:夜景を眺めながらディナー&夜の九份を散策

17:00 夜景を眺めながらディナー

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 夕方になると、九份の街全体が赤い提灯の灯りに包まれ、幻想的な雰囲気が漂います。観光客で賑わう時間帯ですが、この時間こそが九份の真髄とも言える瞬間です。この雰囲気を眺めながら食事ができる「海悦楼茶坊」へ向かいます。

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 ここは九份エリアで特に人気のあるレストランです。人気の理由は景色の良さです。景色を眺めながら食事をしたいならテラス席や窓側席がオススメです。今回は窓側席をチョイス。夕方は混むことも珍しくないので、昼間に阿妹茶樓に立ち寄った際に、併せて海悦楼茶坊にも立ち寄り、席を予約することをオススメします。

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 キンモクセイのお茶(160元)は、ほんのり甘くキンモクセイの香りが落ちつきます。海老と玉子の炒め物(300元)はフワフワの玉子の中にプリプリの海老が入っています。ごま油鶏肉そーめん(280元)は麺は柔らかめ。薬膳が効いたスープが身体に染みます。

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 お店の利用者であればテラスは自由に出入りできます。提灯が印象的な目の前お店は今日訪れた茶屋「阿妹茶樓」。

関連ページ:九份のあの有名な景色が見える「海悦楼茶坊」|もっと台湾

18:00 夜の九份を散策

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 沢山食べてお腹いっぱい。台北に帰る前にせっかくなので、夜の九份を散策してみます。

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 昼間の九份も良いですが、夜はノスタルジックさが一層高まり、どこを背景にしても絵になります。色んなポーズで写真を撮ってしまいました(笑)

台北への帰り方

九份老街から瑞芳駅へ(バス移動)

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 観光が終わったら、帰りもバスで瑞芳駅へ戻ります。タクシーで台北に帰る手段もありますが、今回は来たときと同じ手段で帰ります。帰りのバス停「九份老街」は、九份に来るときに降りたバス停より、ちょっと上がった場所にあります。1062番・965番・788番のバスに乗って、瑞芳駅までは約13分です。観光シーズンには混雑が予想されるので、早めにバス停へ向かうことをおすすめします。

瑞芳駅から台北駅へ電車移動

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 瑞芳駅から電車に乗り、台北駅まで約45分の移動です。帰りの電車では、九份での思い出を振り返りながら、台北の都会の雰囲気へと戻ります。

女性が気をつけたいポイント

1. 歩きやすい靴を選ぶ

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 九份は坂道や石畳が多いので、歩きやすい靴が必須です。ヒールやサンダルよりも、スニーカーやフラットシューズが適しています。雨が降ると滑りやすくなるので、特に足元には注意してください。

2. 防寒・雨具を忘れずに

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 九份は山間に位置しているため、天候が急に変わりやすい場所です。昼間は暖かくても夕方には冷え込むことがあるので、薄手のジャケットやストールを持っていくと安心です。また、折り畳み傘も忘れずに持参しましょう。

 九份は、台湾の歴史と自然、そしてレトロな風景を感じることができる、魅力あふれる観光地です。台北からのアクセスも簡単で、1日でたっぷり楽しむことができます。ぜひ次回の台湾旅行で、九份のノスタルジックな街並みと美しい絶景を満喫してみてくださいね!

Writtern by林湘妘

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